入門編①: クラニオセイクラル・リズム(CRI:Cranial Rhythmic Impulse)
クラニオセイクラル(頭蓋仙骨)システムのセラピーは、オステオパシーの創始者であるDr.アンドリュー・テイラー・スティルの直弟子だったウイリアム・ガーナー・サザーランドによって開発され、それに続くオステオパス(オステオパシー医)たちによって発展させられてきました。
頭蓋仙骨システムは、中枢神経を含む人間システムの中枢部分であり、全身をコントロールしており、その重要性は言うまでもありません。
頭蓋仙骨システムのセラピーでは、潜在的な生命力の具体的な現れとして、私たちの生命の生体電磁場、エネルギー体、肉体組織等の、下記のような脈動に着目します。
CRI(クラニアル・リズミック・インパルス) |
8〜14 サイクル/秒 |
ミッド・タイド |
2.5サイクル/秒 |
ロング・タイド |
1サイクル/100秒 |
日常生活において、これらの脈動に注意を払う機会はほとんど無いので、これらを認識するためには、通常、訓練を必要とします。
今回は、入門として、まずCRIレベルから出発します。 そこから始めて、より穏やかで繊細なタッチを用いて、よりゆっくりしたリズムを扱う「バイオダイナミック・アプローチ」へと進んでいくことにします。
CRIレベルのスキルは、セルフ・トリートメント的に活用するのも比較的容易なので、この種のセラピーの入り口としては、とても重宝です。
初めは認識が難しくても、実際に役立てながら、徐々に感覚を高めていくことができるからです。
おもな内容
導入に必要な最小限の説明のあと、自分にも他人にも役立つ、有用性の高いスキルを体験・習得します。
1. スティル・ポイント誘導(静止点誘導)
体の自己矯正メカニズムが集中して働く時、CRIのリズムは停止します。
このクラニオ・セイクラル・システムの活動が一時的に停止している数秒から数分間のことを、スティル・ポイント(静止点)といい、これを誘導することは、体にとってとても有益です。
- ストレスを軽減します。
- 神経系を落ち着かせます。
- 血圧を下げます。
- 熱を下げます。
- 免疫系の働きを高めます。
- 頭痛・関節痛などを治療します。
したがって、これは最も重要なスキルの一つです。
スティル・ポイント誘導(静止点誘導)を日常的に行うのは、あなたの体にとって、素晴らしい強壮剤となります。
今回は、以下のことを行います。
(1)スティル・ポイントを体験する。
(2)相手にスティル・ポイント誘導を行う。
(3)セルフ・トリートメントとしてスティル・ポイント誘導を行う。
※ 原理的には、体のどこからでもスティル・ポイント誘導を行うことができます。
今回は、100円ショップで買える小物を活用して3箇所からの自己誘導を考えてみました。
2.頭蓋の減圧テクニック
ある先生は、習い初めの時、頭蓋仙骨セラピーの初級セミナーの3〜4日目頃にこのテクニックを習って、やっと初めてCRIが感じられたと言っていました。
(1) 相手に行う。
(2) セルフで行う。
これも、とても健康によいテクニックです。
3.顎関節の減圧テクニック
顎関節は非常に多くの人々に問題を起こしています。
これも、
(1) 相手に行う。
(2) セルフで行う。
の両方行います。
4.その他
必要に応じて、いくつか役立つスキルを体験/練習します。